霧の雲場池さんぽ 〜白く煙る午後に

軽井沢で暮らしていると、霧が出る日はなんだかそわそわしてしまいます。

「あの道は今日はどんな景色になっているんだろう?」

そんなことを思いながら、つい外へ出たくなるんですよね。

特に今の季節の、新緑と霧の組み合わせが大好きなんです。

視界いっぱいに白いヴェールがかかり、まるで幻の世界へ迷い込んだみたい。

薄陽を透かした黄緑色の葉っぱが、白く煙る景色の中にふわっと浮かび上がって見えます。

いつもの景色なのに、おとぎの国へ迷い込んだような気持ちになります。

車の運転はいまだに、視界が真っ白になると怖くて緊張してしまうけれど、そんな大変さと裏腹に、霧の軽井沢にはやっぱり特別な美しさがあるんです。

フォグライト点灯&超慎重運転です…!

5月から7月頃は、軽井沢でも特に霧の多い季節です。

碓氷峠で冷やされた湿った空気が霧となって東側から流れ込み、その潤いが森や苔を元気にしてくれるのだそうです。

旧軽井沢周辺で、ビロードみたいに輝く苔に出会えるのも、この霧のおかげなんですよね。

移住した最初の年は、7月に入ってから一ヶ月近く霧の日が続き、ほとんど太陽が見えない日々でした。

さすがにその頃は、「毎年こうなのかしら…」と少し不安になったのを覚えています。

けれど、その後は霧ばかりという年もなく、太陽がまぶしい夏らしい7月もちゃんと楽しめています。


この日は、午後になって少しずつ霧が濃くなってきたので、「ちょっとだけ雲場池の様子を見に行こう」と、午後3時過ぎに散歩へ出ました。

雲場池はぬかるんでいるだろうと長靴を履いて、傘も持って。

雨が止んでいても、霧だけでしっとり濡れてしまうのは、軽井沢あるあるかもしれません。

気温は12度ほど。5月の雨上がりの軽井沢は、けっこう肌寒いんです。

雲場池へ向かう途中の散歩道から、もう雰囲気たっぷりでした。

池の入口に着くと、やはりいつもの雲場池とは別世界のような景色になっていました。

観光客は少なめで、すれ違ったのは3組くらい。

海外からの若者グループが霧の風景に大はしゃぎしていて、ほっこり。写真を頼まれ、「上手く撮れるかしら…」とちょっと緊張しながら撮ってあげたりも。

みんな寒さのせいか長居はせず、気づけば池のまわりには私ひとりです。

白く煙る水面を、カモたちはいつも通りスイスイと。

人が少ないせいか、なんだかいつもよりのびのびして見えました。

雨の雫をまとった草木は、静かなのに生き生きとしていてます。

このツヤツヤした緑がまた、本当にきれいなんです。

池の奥にある木橋まで行くと、今度はたくさんのツバメたちがお出迎え。

20羽くらいいたでしょうか。
霧の池の上を、水面ギリギリでビュンビュン飛び回っていて、かなりの迫力でした。

静かな景色の中で繰り広げられる、躍動感いっぱいの生命の営み。

思わず立ち止まって見入ってしまいます。

一周して池に戻ると、来た時よりも霧が濃くなっていて、ますます情緒深い風景になっていました。

気づけば体はすっかり冷え冷え。

「ちょっとだけ」のつもりで薄着で来たのは失敗でした…。

それでも、この新緑と霧の風景をじっくり味わえて、大満足のおさんぽでした。

帰り道の六本辻も、やっぱりいつもとは違って見えて。

季節や天気で景色がどんどん表情を変えるから、いつもの散歩道なのに飽きないんでしょうね。

📅 撮影日:2026.05.22

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