発地さんぽと藤の花|いちごスムージーでひと休み

5月も終盤、軽井沢はいつの間にか春のやわらかさから、初夏の光に包まれる季節へ。

新緑の葉は少しずつ色濃くなっていき、まだ黄緑の若葉とのグラデーションが、まるで織物のようにゆれて見えます。

奥行きのある緑の風景は、いつ見ても心がほっとするんですよね。

この日は「軽井沢発地市庭」へ買い物に出かけたあと、ふと藤の花を見に行こうと思い立って、夫に提案してみました。

花好きな夫が「じゃあ、気持ちいいし歩いて行こうか」とうれしいひと言。

それならと、私は「ついでに“いちごスムージー”も飲みに行かない?」と追加の提案をしてみると、夫もにっこり。

のどかな田園風景が広がる発地エリアを、藤の花と苺のごほうびを目指して、ちょっと寄り道のお散歩です。

新緑の軽井沢・発地エリアをお散歩

軽井沢発地市庭からスタート

軽井沢発地市庭」は、地元の農産物や特産品がずらりと並ぶ、人気の直売施設。

軽井沢とその周辺の新鮮な野菜や果物をはじめ、お惣菜や加工品、お弁当までそろっていて、まるで“道の駅”と“デパ地下”が合わさったような、楽しい場所です。

暮らしに寄り添う、わが家にとっても身近なスポット。この日はここから、のんびりとお散歩をはじめました。

車で走っていても気持ちいい道です

発地市庭の前の道を左(東)へ。広い空とさわやかな風を感じながら、まっすぐな道を進んでいきます。

車道のすぐそばではキャベツがぐんぐん成長中

途中、丁字路の横断歩道を渡ってさらに直進、藤の花を目指してまっすぐ歩いていきます。

左に曲がれば風越公園やタリアセン、18号バイパス方面

10分ほど歩いたころ、道の先に藤棚が見えてきました。

お寺の屋根の向こうに、薄紫の花がふんわりと揺れているのが見えた瞬間、ふたりで「もうすぐだね」と顔を見合わせました。

軽井沢の藤の名所「密蔵院」へ

江戸時代から続く、真言宗のお寺「密蔵院」さん。

軽井沢の藤の名所として知られていて、藤の季節には静かに花を見に訪れる方もいらっしゃるようです。

ここの藤は、50年ほど前に佐久の「円満寺」さんから移植されたものだとか。

標高900メートルの軽井沢では、5月下旬から6月上旬がちょうど見頃です。

藤棚の近くまで行くと、ふわっとやさしい香りが漂ってきて、思わず深呼吸。

風にゆれる薄紫の花房は、どこか気品があって、軽やかに揺れる姿がとても印象的でした。

咲きはじめたばかりの花たちは、みずみずしくて、どこか初々しい表情。

心にふっと、やわらかな時間が流れます。

藤の下にはベンチが置いてありました。

優しいなぁ〜

なんて、清々しくて優しい景色なんでしょう。心にふっと、やわらかな時間が流れます。

密蔵院の情報

アクセス 長野県北佐久郡軽井沢町発地2213 Map
駐車場あり

田園風景に癒されて

ホタルの里と浅間山の絶景

密蔵院さんをあとにして、道なりにもう少し歩いていきます。

やがて「ほたるの里」と「いちご狩り」の案内板が見えてきて、丁字路を右へ。

この先は、ヘイケボタルやゲンジボタルが飛び交う「軽井沢発地 ホタルの里」。

今日の目的地「軽井沢ガーデンファーム」も、このエリアの一角にあります。

ホタルが舞うのは6月中旬から下旬ごろ!
車の乗り入れは禁止されていて、看板の奥にある駐車スペースから歩いて向かいます。

丸太風にデザインされた小さな橋「発地大橋」を渡ると、視界が一気に開けました。

水田がきらきらと光を反射しながら広がっていて、ちょうど田植えの時期のようです。

この景色を見て、思わず「軽井沢にも、こういう風景があるんだなぁ」とつぶやきました。

リゾート地としての顔とはまた違う、素朴でやさしい風景。エリアごとに違った表情を見せてくれるのも、軽井沢の魅力のひとつです。

のどかな農道を歩いて

私は、畑の多い山地で育ったので、田んぼに囲まれた風景に懐かしさを感じる経験はあまりないはずなのですが、発地エリアに広がるこの景色は、なぜか心がすっと落ち着くような気がするんです。

きっと日本人の心に残る“原風景”のようなものなんでしょうね。

夫の母方の実家は、広大な田園地帯のまんなかにあったそうで、子どもの頃は田んぼでよく遊んだのだとか。そんな思い出がよみがえるのか、ここに来るととても嬉しそうにしています。

それぞれ育った場所は違っても、同じように心がほぐれる風景が、ここにはあるようです。

ふたりで田んぼのあいだの農道を、ゆっくり歩きながら、あっちへこっちへ。

鳥の声を聞いたり、風に揺れる稲を眺めたりしながら、のんびりと歩いてまわります。

ゴールはもうすぐ

元の道に戻って、さらにまっすぐ。

このあたり一帯は、農業用水路や水田が多く、ホタルが飛ぶのもこの水辺です。

光る蛍はうまく撮れていませんが、イメージだけでも…

ふと右手に目をやると、「いちご農園」の看板が見えてきました。

いくつものビニールハウスが並んでいて、「軽井沢ガーデンファーム」さんに到着です。

いちごスムージーいただきます!!軽井沢ガーデンファームへ

夏も楽しめる、軽井沢の高原いちご

たどり着いたのは、「軽井沢ガーデンファーム」さん。

清らかな空気と水、そして高原ならではの強い日差しを生かして、甘くて香りのよい高品質ないちごが育てられています。

なかでも特徴的なのが「夏秋いちご」。

軽井沢の涼しい気候を生かして、夏でもいちごの収穫ができるという、ちょっと特別な農園なんです。

いちご狩りはもちろん、採れたてのいちごの購入や、スムージー・ソフトクリームなどのスイーツも楽しめて、季節を問わず訪れる人が絶えません。

手前の建物では、物販と飲食の受付を。
その奥には、ビニールハウスが並ぶいちご園が広がっています。

直売コーナーには、新鮮ないちごのほか、ジャムやシロップなどの加工品もずらり。
「発地市庭」でも一部の商品を取り扱っていますが、こちらのほうが種類も豊富で、新鮮そのもの。

紅白スムージーで乾杯♪

お目当ては、もちろんいちごのスムージー。夫は「紅いちごスムージー」、私は「白いちごスムージー」を選びました。

ちょうどブログ用に撮影のお願いをしたところ、特別にハウスの中も見せていただけることに。

春や夏休み、ゴールデンウィークには満席になるほど人気のファームで、見学中もいちご狩りを楽しむお客様の姿がちらほら。

小さな白い花、ちょこんと実った赤いいちご……見ているだけで、気持ちがときめきます。
(いちご狩りの詳細や予約は、公式サイトをご確認くださいね)

スムージーが届いたら、ベンチに腰かけて、いざ乾杯♪

ひとくち目で広がる、ごほうびの味

🍓 紅いちごスムージー(品種:よつぼし)
甘さと酸味のバランスが絶妙で、いちご本来の風味がぎゅっと詰まっています。自然な甘さが心地よく、口いっぱいに広がる“いちご感”に、思わず笑顔。

🍓 白いちごスムージー(品種:真珠姫)
ほんのりとやさしい甘さに、まろやかな味わい。ミルクもヨーグルトも入っていないのに、なぜかクリーミーで、デザートを食べているような満足感があります。

ふたりで少しずつシェアして、味比べを楽しみました。

ほんとは「紅白ミックス」の桃色スムージーも気になっていたのですが、こちらは2個からの注文とのことで、また次回のお楽しみに♪

大空の下に置かれたベンチに座り、開放的な気分です。

軽井沢ガーデンファーム いちご園の情報

アクセス長野県北佐久郡軽井沢町発地2062-1 Map
交通<車>上信越道碓氷軽井沢ICより 約20分
駐車場あり
HPhttps://www.gardenfarm.jp/index.html

いちご狩りの詳細と予約は下記URLから。

帰り道に見つけた、もうひとつのごほうび

中沢工房「ヤギさんの家」のシフォンケーキ

発地市庭へ戻る途中、ちょっとだけ寄り道を。

向かったのは「中沢工房・ヤギさんの家」さん。

ふと思い出して、久しぶりにシフォンケーキをお持ち帰りしました。

素材もとってもシンプル。クセはまったくなく、驚くほど軽やかな口あたりです。

ふわふわで、しっとり。それでいて、生地にはちゃんと弾力もあって、食べごたえも◎

控えめな甘さのなかに、ほんのりとミルクの香りがやさしく広がって、気づけば、パクパクと手が止まらなくなっていました。

やっぱりこの味、好きだなぁ

中沢工房・ヤギさん家の情報

アクセス 長野県北佐久郡軽井沢町発地2543-1 Map
交通<車>上信越道碓氷軽井沢ICより 約20分
駐車場あり

スムージーの贅沢さと、シフォンケーキのやさしさ。

最後まで美味しい「発地さんぽ」になりました。


ここまで読んでくださったあなたに感謝を込めて… よい一日を。

error: Content is protected !!