アップルパイと教会と、軽井沢の森で夏さんぽ❶

※現在(2025年6月時点)、セゾン現代美術館とカフェ ヤマアラシはリニューアルのため休館中です(再開は2026年春予定)。営業していた当時の記録として、どうぞお楽しみください。

皆さん、こんにちは。

夏真っ盛り。標高950mの軽井沢でも、30度を超える日が続いています。

「避暑に来たのに、こちらも暑いわね〜」と、すれ違ったご婦人のつぶやきに、思わずうなずいてしまった午後。

旧軽井沢の通りも、どこか静かです。

でも、家にこもってばかりじゃ物足りなくて― 森の風を感じに、ちょっと長めのお散歩へ出かけてみることにしました。

セゾン現代美術館から出発

目的地は「石の教会」と「軽井沢高原教会」。

「セゾン現代美術館」からは40分ほどと少々離れた場所にありますが、歩いて向かいます。

木陰の多い道を選べば、夏でも案外心地よく歩けるんですよね。

セゾン現代美術館のお向かいの駐車スペースに車を停めて、お散歩のスタートです。

駐車場に車をとめて、さあ出発!

この日は薄曇りで、ところどころやわらかい光が差し込む空模様。

蒸し暑さはあるものの、森の中はどこか涼やかです。

里池のほとりでひと呼吸

まず立ち寄ったのは、美術館前の「里池」。

透明度の高い水に鴨が泳ぎ、なんとも静かな空気が流れています。

池の北側には「御影用水五社宮」があり、水と森を守る神様が祀られていました。

ちょうど祭礼の名残らしき飾りも見られて、地域の人々の思いが感じられます。

先人たちから続く、命たる「水」への思いが伝わってきます

別荘地を歩いて

「ロイヤルプリンス通り」と呼ばれる道を歩いて、次は「田崎美術館」方面へ。

かつて皇室用のホテルがあった場所にちなむ名前だそうで、今もどこか品のある雰囲気が漂います。

あまり人の気配もなく、鳥の声と自分の足音だけ

「田崎美術館」の前に着くころには、額に汗がにじんできました。

やっぱり夏なんですね。

教会のある森へ

小道を10分ほど進むと、ホテルブレストンコートへ。

石と光に包まれる「石の教会」へ

さらに歩くと、石と緑に包まれた「石の教会 内村鑑三記念堂」が見えてきました。

礼拝堂の中は撮影NGですが、重なり合う石とガラスの天井、そこから差し込む自然光がとても印象的。

まるで森の一部に抱かれているような静けさに包まれます。

ひんやりとした空気に背筋が伸びて、心がすっと整う感じ

自然と調和するように設計された「石の教会」。

木や石、光が織りなす空間は、訪れるたびに静かな感動をくれます。

教会というより「自然に溶け込む建築」といった趣きで、訪れるたびに新しい発見がある、そんな特別な空間です。

下階へと続く階段
裏手の出入り口から空を見上げる

石塀でつくられた回廊はどこか西洋のお城のようで、少しファンタジーの世界に迷い込んだような気分になります。

木のぬくもりに癒される「軽井沢高原教会」

つづいて向かったのは、「軽井沢高原教会」。

この日は結婚式が行われていて、教会内には入れませんでしたが、庭園から外観を見学させていただきました。

木造の建物は、やさしい木の香りが漂ってきそうな佇まい。

1921年から続く歴史あるプロテスタント教会で、木々と調和するように静かに佇んでいます。

木の温もりを感じる、どこか可愛らしい佇まい

私だったらコチラで式を挙げたいかな〜

でも石の教会もカッコイイしな〜

森に囲まれたお庭「教会の森」は、まるでおとぎ話の中のようなロマンティックな空間です。

頭上には松ぼっくりのようなライトがふわりと飾られ、木漏れ日に揺れていました。

この教会で挙式をされた方を待つ、再会の「牧師館」
小さなフォトスポット、ランプが並ぶ森のあずまや

どちらの教会も人気の結婚式場なので、土日やブライダルシーズンには中に入れないこともありますが―

そんな時は、外からそっと眺めて、しあわせのお裾分けをもらいましょう。

🕯️ 2025年も開催予定!サマーキャンドルナイト
軽井沢高原教会では、毎年8月に「サマーキャンドルナイト」が行われています。
森の中にともる、無数の灯りが幻想的な夏の夜―
完全予約制の人気イベントなので、参加をご希望の方は公式サイトの特設ページをご確認ください。


やさしい木漏れ日と、心くすぐる教会の風景に癒されたあとは、美術館のカフェでひと休み。

次回は、カフェ『ヤマアラシ』でのスイーツ時間と、庭園散歩をお届けします。

➤ 続きはこちらから:『❷(後編) セゾン現代美術館のカフェ「ヤマアラシ」でスイーツタイムと庭園散歩

error: Content is protected !!