9月も終わろうとしているのに「まだまだ暑いな〜」と感じる日が続いています。
以前住んでいた東京・練馬に比べるとウンと涼しいはずなのに、3年も住んでいると高原の気候に身体が順応したからなのか、25度を超えると「暑い!!」と思うようになってしまいました。
晴れた日は気温が高くて汗もたっぷりかいてしまいますが、吹く風や漂う空気は、もうすっかり秋の匂い。日が落ちれば窓を閉めないと寒いくらいに涼しくなります。
空気は乾いて軽くなり、日に日に風はヒンヤリと。
いつの間にか空は高く青く澄み渡り、気持ちの良い秋空が広がっています。
そして、散歩に出る度に風景が少しずつ変わっていくことに気付きます。ゆっくりと秋が深く濃くなっていくのを感じます。
散歩の足どりも軽くなる、心地の良いこの季節。
今回は散歩道で見つけた「可愛い秋・小さい秋」をご紹介。軽井沢に訪れる秋の気配をお届けしたいと思います。
いつもの散歩道、静かな森の可愛い秋
森の中の艶やかな苔の道も、夏の盛りと比べると随分と落ち着いた雰囲気になりました。
日差しも淡くなり、草木や苔の緑も茶色味を帯びた柔らかな色合いになってきています。
頭の上で小鳥たちがさえずり、虫の声もしてきます。ちらほらと落ち葉が目につくようになりました。
ドングリを発見、もう実りの季節。気がつくと辺りにいっぱい落ちています。
夏の終わり頃から路傍のあちらこちらで見かける『水引草』。
一見地味な野草だけれど、さりげなくも力強い紅色の点々が愛らしく感じるようになりました。少し儚げなその姿は、ちょっぴり寂しさを含む秋の空気にピッタリです。
世にもキュートなキノコたち
散歩の途中で可愛らしいキノコを見つけると、つい嬉しくなって写真をパシャパシャ撮ってしまいます。
色や形、大きさも様々。一度気づいてしまうと、高さ2-3センチ程の小さなキノコだってすぐに見つけられるようになるから不思議です。
似たような形のキノコが多くて、かなり難しいのですが『Googleレンズ』で名前を調べてみました。
アカヌマベニタケ
テングダケ・ベニタケ
タマゴダケ・ススケヤマドリタケ
キツネダケ
どれも可愛いですが、どうやら食べられるものは無いみたい。(実際に食べる勇気はありませんが。。。)
一生懸命調べましたが、やっぱりキノコの判別は難しい。。。名前を間違っていたらごめんなさい。
秋空に映える、真っ赤な木の実
秋から冬は赤い木の実がたくさん見られます。
青々と茂っていた木に赤い実がなっているを見つけると、宝物を見つけたような嬉しい気持ちに。
特に小さな赤い実が愛らしいんですよね。本能的に美味しそうって思うからでしょうか?
どうやら、木の実が赤い色をしているのは「鳥たちに見つけてもらいやすくするため」と考えられているようです。
種を運んでもらうために目立とうとしているのでしょうね。
『ヤマボウシ』の実が鈴なりになっています。
6月になると木全体を覆い尽くすように白い花をつける『ヤマボウシ』。秋になると真っ赤な少しイガイガした果実をたくさんつけます。
軽井沢に来てから「ヤマボウシの実は美味しいですよ」と教えていただき、「食べられるの?!」と驚きました。
興味津々で、よ〜く熟したものを選んで食べてみると、噂の通り甘くてマンゴーのような味がします!
カスタードのようだという話もあるけれど、ちょっとトロリとしたまろやかな感じは確かににカスタードっぽいかも。
野良のものでも甘いのだから、庭木でたっぷり肥料などをあげたらかなり甘くなるのではないかしら。半凍りにしていただくのも、美味しいのだそうですよ。
寒さに強く、庭木や生垣としてよく見かける『イチイ』の実。
この小さくてぷにっとした見た目と鮮やかな赤の色味が好きなんですよね。ちょっとクリスマスツリーみたいな雰囲気なのも良いのです。
少しずつ色づいていく町の中
この季節、外へ出る度に気になるのが葉っぱの色の変わり具合。
言うまでも無く真っ赤に染まった紅葉は見事ですが、緑から赤に変わってく過程のグラデーションの美しさにも惹きつけられます。
赤くなった葉、緑の葉、赤や黄色や緑が混ざり合っている葉が陽を受けて錦のように輝いています。周囲の木々とのコントラストもキレイです。
(撮影日 2023.9.19)
秋模様の『軽井沢本通り』。街路樹のモミジもグングン紅く染まっていきます。
(撮影日 2023.9.19)
雲場池でも
軽井沢随一の紅葉の名所『雲場池』。ほんのちょっぴり紅色を帯びた木立ちが秋の訪れを表しているよう。この時期だけの美しい景色です。
(撮影日 2023.9.22)
池の畔を歩くと、ちらほらと赤くなっている木が増えていることに気づきます。
(撮影日 2023.9.29)
今年の紅葉も楽しみだなぁ。
矢ヶ崎公園でも
軽井沢駅に程近い『矢ヶ崎公園』。黄色味を帯びてきた景色に揺れるススキが絵になります。
黄葉をしはじめた桂並木。
桂の木の下を歩くと甘くて良い香りがしてきます。
砂糖菓子というか、綿菓子を作っている時のような甘〜い香りです。
香りは桂の落ち葉から発せられるのだそう。
これまで私は何度も桂の木の下を歩いているのに、全く香りに気づいていませんでした。
ですが最近、偶然にSNSで香りのことを知り、確かめてみると「アララとってもいい匂い」!
情報を知ってから、これまで気がつかなかった香りが嘘のようにしっかりと感じることができる。なんとも不思議な体験です。
それからというもの、歩くたびに香りを確かめるのが習慣になりました。子供時代を思い起こさせる、ちょっぴり幸せな香りなんですよね。
「みたらし団子の匂いがする」とおっしゃる方がいらっしゃいましたが、夫は「分かるかも!」と言っています。
皆さんはどんな甘いものをイメージして桂並木の下を歩いているのかしら?人それぞれで面白いです。
(撮影日 2023.9.25)
「軽井沢六本辻茶廊 Cadeau」で素敵なカフェランチ
雲場池のすぐそばの「六本辻ロータリー」に7月末にオープンされた素敵なカフェがあります。
その名は『軽井沢六本辻茶廊 Cadeau』。
店内の一部とテラス席で、ワンちゃんを同伴して食事ができるドッグフレンドリーのお店です。
残念ながら我が家にワンちゃんはいませんが、森の中に溶け込むようなシックな様相に惹かれ、ずっと気になっていたんです。
夏のハイシーズンも過ぎた頃合いの、とある9月の休日、夫と二人でランチをいただこうと散歩の途中で立ち寄ってみることにしました。
浅間石をふんだんに使った軽井沢らしい佇まい。テラスも広々していてワンちゃんも居心地が良さそうです。
散策の途中に立ち寄るのにもピッタリなローケーションです♪
ランチコース
ランチメニューは2種類。
「フレンチブールセット(フレンチトーストのサンドウィッチ)」と「ランチセット(ポークorチキンのグリル)」となっていました。
私はフレンチブールのセット、夫はチキンのランチセットをチョイスしました。
前菜は高原野菜のグリル。味噌と使ったディップを付けていただきました。
野菜は味が濃くて新鮮そのもの。美味しかった!
サラダもハリハリ・プリプリの新鮮野菜がたっぷり!
メインのフレンチブールは見た目も可愛くて、楽しい気分に。サンドする具材は「スモークサーモン」と「りんごとクリームチーズ」の2種類を選びました。
フレンチブールはふわふわで、中の具材もとっても美味しい。「少し小さいかしら?」と思ったけれど、食べ応えは十分でした。
夫が頼んだチキンプレートも、いろどりがキレイで美味しそ〜♪
全体から素材の良さと丁寧に調理されていることが伝わってきます。どのお皿もとっても美味しくて大満足のランチタイムとなりました。
店内はまるで知人の別荘にお呼ばれしたような雰囲気。広々としたテラス眺めながら、ゆったりと食後のコーヒーをいただきます。
お腹も心もいっぱいになったランチの後は、あともう少し散歩をしながらおウチに帰るのでした。
軽井沢の秋は短いと思っていたけれど、今年はゆっくりとした季節の移ろいを味わうことができる貴重な年かもしれません。
紅葉シーズンが来るまでの自然の変化を楽しみながら、本格的な実りの秋を待ちたいと思います。
秋は美味しいものばかり。10月は食欲全開で信州ならではの旬の味覚をたっぷりお届けしていくつもりです。
どうぞお付き合いくださいませ〜
ここまで読んでくださったあなたに感謝を込めて… よい一日を。