12月に入り軽井沢はすっかり冬の様相に。
朝晩は氷点下。地面もいつの間にか凍りついて、あちらこちらでカチカチになっています。
例年より長く、暖かく感じた今年の秋もすっかり遠くに行ってしまったみたい。
よく晴れた日に、遠くまで見える透き通った冬の空を見ていると、美しい季節の到来に胸が高鳴るのを感じます。
と同時に、ビリビリとした厳しい寒さと、凍った地面を歩く緊張感を思い起こされて、身の引き締まる思いが滲んできます。
この秋は、まとまった休みが取れた夫と旅行や帰省・レジャーにと楽しくも忙しく過ごしていました。
大いに遊んだ分、軽井沢で過ごした日は少なめでしたが、秋ならでは美しい風景や素敵な軽井沢時間も楽しむことができました。
特に晩秋の落葉の味わい深さをしみじみと感じることが多かったなぁ。
今回は、そんな楽しかった秋の思い出をまとめて振り返ります。
名残の紅葉と共に、秋の軽井沢の魅力をお届けできたら嬉しいです。
『軽井沢タリアセン』で秋を満喫!
『軽井沢タリアセン』は南軽井沢にある人気の観光施設。
浅間山を仰ぐ『塩沢湖』を囲むように遊具・スポーツ施設・美術館・ローズガーデン・レストラン等が配されており、芸術からスポーツまで幅広く楽しめる総合レジャー施設です。
園内外には軽井沢の歴史的建造物が移築されており、それらを見学できるのが大きな魅力。
まだ少し紅葉の残る園内。エントランスから絵本のような世界!
お天気にも恵まれ(ちょっと風が強かったけど…)ポカポカして気持ちいい。
軽井沢タリアセンのランドマークともいえる『睡鳩荘(すいきゅうそう)』を望むこの景色。やっぱり素敵〜
いつ見ても絵になります。落葉松の黄葉が花を添えているかのよう。
『アントニン・レーモンド夏の家展』へ
2023年9月23日〜11月23日まで開催されていたこの企画展へ来ることがこの日の目的。
私も夫も建物見学が好き(建物に詳しいわけではない)なのですが、これまでは散策や他の施設を見ていて時間切れになってしまい、今まで見学したことが無かったんですよね。
「せっかくならこの機会に!」と、会期のギリギリになりながら、なんとか滑り込むことができました。
日本近代建築の父と評されている建築家『アントニン・レーモンド』により、夏の間を過ごす別荘兼事務所として1933年(昭和8)に軽井沢の南が丘に建設されました。
1986年(昭和61)に塩沢湖畔に移築され、現在では『ペイネ美術館』としてフランス人画家『レイモン・ペイネ』の絵画を展示する美術館として活用されています。
『アントニン・レーモンド』
チェコ出身の建築家。帝国ホテル建設の際に来日。その後も日本に留まり建設事務所を開設、モダニズム建築の作品を多数残し、日本人建築家に大きな影響を与えました。
『軽井沢聖パウロカトリック教会』も代表作品の一つです。
『モダニズム建築』
装飾やデザイン性をよりも、合理性・機能性を重視したシンプルで直線や平面で構成される建築スタイル。
建築技術が向上したことにより、木材や石・煉瓦だけでなく鉄筋やコンクリート・ガラスといった素材を用いられています。
館内では貴重な資料と共に、これまでの歴史や構造を紹介されていて、建物本来の魅力をたっぷり感じることができました。
外は学校のような?可愛らしい感じですが、屋内はモダンかつシンプル、90年前のものとは思えないほどオシャレ!!
気が付くと撮影OKだった居室と事務所の写真をパシャパシャ。
私も敏腕建築家グループの一員になって、夏の軽井沢でお仕事をしたり仲間と寛いだりしている… そんな想像を巡らせながら、素敵な建物の中に身を置くワクワク感でいっぱいになっていました。
『軽井沢夏の家(旧アントニン・レーモンド軽井沢別邸)』は2023年(令和5)9月25日に国の重要文化財に指定されました。おめでとうございます!
是非とも食べたい、信州黒毛和牛100%のハンバーガー
『軽井沢タリアセン』での楽しみの一つなのが、『軽井沢バーガーカンパニー』のハンバーガー。
品質にこだわった手作り感が溢れるこちらのハンバーガー、信州黒毛和牛を口一杯に頬張ることができちゃいます。
素材が良いからなのでしょう。食べ応えがあるのに爽やかな食後感がお気に入りポイント。
外部からの購入はできず入園しないと味わうことができないので、こちらに来たら必食のバーガーなのです。
食後には、園内で自家焙煎されている『タリアセンコーヒー』を。
キラキラ光る湖面を見ながら、穏やかな時間と共にいだたきます!
様々な景色が楽しめる園内
湖の周りには遊歩道が整備され、広い園内を散策するだけでも十分に楽しめます。
落葉松のフカフカ絨毯。
「これでもか!」というくらい落ち葉が敷き詰められた圧巻の風景です。
大人でも楽しくなっちゃう、眺めの良いブランコ。
時期は過ぎていたものの、イングリッシュローズガーデンでは遅咲きのバラを少しだけ見ることができました。
『睡鳩荘』のテラスからの眺め。ここに居るだけで優雅な気持ちになってきます。
『睡鳩荘』
1931年に帝国生命や三越の社長を務めた朝吹常吉によって建てられた別荘。
軽井沢別荘建築史の中で最上質の別荘と言われています。アメリカ人建築家ヴォーリズの設計。
室内も当時の雰囲気がそのまま残されています。2008年(平成20)にここ塩沢湖畔に移築・復元されました。
散歩中に出会った、美しき秋色の世界
紅葉のピークは過ぎていても、秋の終盤ならではの艶やかな景色が私を待っていてくれました。
「落葉ってこんなに美しいものだったのか」と胸を高鳴らせながら歩いた散歩道の風景です。
多くの人で賑わう『雲場池』では強い風に吹かれて落ち葉が吹雪のように舞い踊っていました。
水面には紅葉の筏が揺れて、えも言われぬ程の美しさ。
「こんなの初めてかも!」思わず声を上げるほど、感動してしまいました。
遊歩道の足元は紅葉の錦、池の中は絵画のよう。
『矢ヶ崎公園』にて。
オレンジ色へと葉の色を変えるメタセコイヤと紅葉の赤のコントラストに目を奪われます。
散歩道で見つけた、素敵な色のコンビネーション。
可愛らしいムラサキシキブの淡い紫と薄黄色の葉の組み合わせに、ときめいてしまいます。
食欲の秋は甘〜い栗と共に
子どもの頃はそこまででは無かったけれど、歳を重ねると共にどんどん「栗」が好きになってきているみたい。
和菓子屋さんで「新栗」と書かれたポスターを見かけるとソワソワしてきます。
この秋も美味しい栗を堪能できました♪
どれもかなりのオススメです。ぜひ皆さまにも味わっていただきたいなぁ。
マロウド自家製モンブラン
軽井沢駅から徒歩10分とほど近い場所にありながら、木々に囲まれた軽井沢らしい雰囲気を味わえる『ホテルマロウド軽井沢』。
ケーキが美味しいと評判の、ホテル内にある『ティーラウンジ シンフォニー』へ。
Instagramで拝見したこの『モンブラン』に惹かれて、初めてお邪魔をすることに。
期待以上にモンブランは美味しかった〜
クリーム少なめで栗の風味がしっかり感じられるマロンクリーム♪
中には渋川付きのホクホクマングラッセ♪
上品な洋酒の香り♪
夫は『アイリッシュウィスキークリーム オリジナルロイヤルミルクティー 』私は『ホットコーヒー』を。
どちらもポットでたっぷりいただけるのが嬉しい。
静かな広々とした空間で、ゆったりとしたティータイムを心ゆくまで愉しむことできました。
冬季は休業されるお店が多い中、一年通して利用できるホテルのティーラウンジは心強い存在です。
柏倉製菓の栗おこわ
これは外せません!
旧軽井沢のテニスコート通りにある老舗和菓子店『柏倉製菓』さん。秋になると登場するこの『栗おこわ』が毎年の楽しみになっています。
甘くてホクホクした栗がゴロゴロ入っていて、ほんのり塩味のおこわが栗の風味を引き立てています。
昔ながらのシンプルなお味、しみじみと噛み締めながらいただいています。
看板商品の『花豆赤飯』や『くるみ餅』も春の『山菜おこわ』などなど…
何をいただいても美味しいのです〜
竹風堂オリジナル「栗あんソフトクリーム」
栗あんがたっぷり入った『栗あんソフトクリーム』!!
軽井沢駅北口から徒歩200mにある『竹風堂 軽井沢駅前店』特製。
こちらは一年を通して購入できるのですが、秋になると食べたくなってしまうんですよね。
きめ細やかで風味豊かな栗あんの味わいと濃厚なミルクが溶け合う「和」を感じるソフトクリームです。
美味しいかった〜
『竹風堂』は小布施を代表する老舗の栗専門店。
お菓子やおこわなどが作られているのでしょう。朝は蒸気と共に良い香りがお店から立ち上ります。
栗どら焼きも絶品!お土産にも最適です。
「秋の終わりの軽井沢」色彩豊かだけれど少し寂しくて、趣たっぷりの風景を感じていただけたでしょうか?
…同じくらい食べ物の思い出が多いのは、ご愛嬌ということにしおいてくださいね。。。
これから日一日と寒くなっていきますが、冬ならではの愉しみや美しい日常の場面の数々を集めてまいりたいと思います。
皆さまも身体を暖かくして、これからの冬を楽しんでくださいませね。
ここまで読んでくださったあなたに感謝を込めて… よい一日を。